付録第6話 洪聖(ホアンタイン)大王の物語
Phụ lục6: Truyện đền thờ Hoàng Thánh Đại Vương
今回も、昔の英雄が神様になるお話しです。
主人公の巨倆(クルオン)の時代は
ベトナムの権力関係がとてもとても複雑なので
ひまがあれば年表と相関図を書いて理解したいと思います。
写真は法律新聞の記事です。裁定の神ですから。
洪聖(ホアンタイン)大王は、黎大行(レーダイハイン 980-1005)帝の治世の范巨倆(ファムクルオン 944-984)のことです。巨倆(クルオン)は南冊(棚)(ナムサック ※海陽(ハイズオン))の人で、祖父はチェムと言い、呉(ゴ)朝のドン ザップ(銅甲?)将軍を務め、倆(ルオン)の父はマンといい、呉(ゴ)朝の南晉王(ナムタンブオン ※呉昌文 (ゴスォンバン)の治世中に高官を務め、兄のディンは、丁(ディン)朝の衛尉(えいい ベウイン)将軍でした。
丁(ディン)帝がまだ幼かった頃、宋(トン)軍が侵攻してきました。大行(ダイハイン)は将兵を集めました。丁(ディン)太后は英雄を選んで宋の侵略者と戦うよう命じました。大行(ダイハイン)は巨倆(クルオン)を大将軍に任命しました。抵抗するために兵を上げて出兵する時、巨倆(クルオン)は将兵を支配し、大行(ダイハイン)を皇帝としました。倆(ルオン)は大尉の職につきました。
李太祖(リータイトー1000-1054)の通瑞(トントゥイ)の年(1034-1039)、王は都護府に多くの疑わしい事があるのを知りましたが、役人はそれを解決しません。そこで王は自ら神を立て各案件の裁定に専念することを欲し、すべての策略がわかるよう霊験でそれを明らかにし、身を清め、香を焚き、上帝に祈願しました。
その夜、夢を見て、赤い服を着た使者が、巨倆(クルオン)を都護府の各裁判官の主に任命するという神の上帝の命令を伝えました。王は使者に聞きました。「その者は誰で、役職は何でしょうか。」すると使者は答えました「黎大行(レーダイハイン)帝の時の大尉の職です」。王は夢から覚め、廷臣に聞きました。
事が明らかになった時、倆(ルオン)を洪聖(ホアンタイン)大王としました。そして臣下に命じて、街の南門の西に寺院を建てさせ、洪聖大王(ホンタインダイブオン)と名を変えて崇拝しました。そして監獄の神として代々崇拝されています。
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